理事長所信

第55代理事長 髙野 直史

私たち見附青年会議所は、1970年に創立され本年で55年目を迎えました。
「明るい豊かな社会の実現」を理想の元、半世紀以上にもわたり青年会議所運動に邁進してこられた先輩諸氏のご尽力があるからこそ、私たちが活動できていることは忘れてはなりません。そして次世代の担い手である我々がその決意を受け継ぐとともに、新たな可能性を模索し「明るい豊かな社会の実現」に向けた道のりを開拓し続ける必要があります。

しかし、2020 年に流行した新型コロナウイルスにより、社会情勢は大きく変化をいたしました。また、ロシアによるウクライナ侵攻も未だ解決に至っておりません。世界は様々な問題によって混乱し、それらによって我が国でもエネルギーや原材料価格の高騰といった経済問題が引き起こされています。このような社会の状況だからこそ、私たちが先駆けて子供たちや市民の皆様に希望を与える活動をしていかなければなりません。

今年度はスローガンに「笑動」を掲げさせていただきました。この厳しい社会情勢を直視し、市民や地域に我々にしかできない「笑顔の種」を蒔いてまいります。私たちが蒔いた「笑顔の種」によって市民に笑顔が咲き、その笑顔がまたそばにいる誰かの「笑顔の種」となる。そのような希望と笑顔の循環がまちいっぱいに拡がることによって、「明るい豊かな社会の実現」になることを私は確信しております。

【子供たちに笑顔を】

子供たちの笑顔が見たい。そんな思いで私は青年会議所入会当初から活動を続けてきております。子供たちの笑顔は地域にとって宝であり、その笑顔を絶やさないよう明るい豊かな社会を構築することが我々の担いです。近年、子供たちを取り巻く環境は日々変化してきております。インターネットや SNS の活用で、国内外様々な人と交流ができるようになり、間接的なアクセスや交流が簡易的にできるようになりました。その反面、直接的につながる機会が少なくなり、人同士のつながりが減少し心の豊かさが薄れつつあると感じます。次世代を担う子供たちが学校以外の場において、地域の人々と触れ合いながら多様な価値観に触れる機会を提供することが大切だと考えます。その中で人と人とのつながりの大切さを学び、子供たちが日本の未来に。まちの未来に。そして何よりも、自分の将来に希望を持てる青少年育成に努めてまいります。

【笑顔が絶えない仲間づくり】

青年会議所は全国的に見ても会員減少の一途を辿っており、我々見附青年会議所も一刻の猶予もない危機的状況です。我々の運動を地域へ伝えるためには志を同じくする多くのメンバーが必要です。我々の三信条である「修練」「奉仕」「友情」をともに行った仲間とは真の「笑顔」が生まれます。このかけがえのない環境をつなぐべくメンバー全員がこの状況を把握し、危機感を持ち、会員拡大に対する意識を高め一丸となって取り組んでいかなければなりません。新たに加わるメンバーが「一緒に活動したい」と思えるよう我々メンバーが笑顔でいられるようなそんな団体にしていきます。
また、青年会議所は新潟県内だけでも 21 の LOM があり、さらには全国そして世界で活動している仲間がいます。私たちはブロック協議会などに出向したり、ブロックの事業に参加することで様々な仲間に出会う機会を有しています。同じ地域に目を向けてもシニアクラブの先輩諸氏、見附や中之島の商工会青年部と交流を通してたくさんの出会いがあります。違う地域の方々や異業種の方々と交流することは、今後の自己成長や助けにもつながっていきます。その出会いが今までにない刺激となり、新たな「笑顔の種」へとつながっていくと信じております。

【笑顔あふれるまちづくり】

私たちが暮らすこのまちには、食・伝統・文化など多種多様なこの地域にしかない魅力があります。このまちにしかない魅力を発信しながら持続可能なひとづくり、まちづくりを実現していくには、地域社会のニーズを吸い上げる必要があります。老若男女問わず、多くの市民に参加してもらえる笑顔あふれる事業を創出しなければなりません。その事業を検証し、また新たな笑顔へバトンをつなげていくことが大切だと考えます。それには行政や各諸団体と連携が大切になります。我々、見附青年会議所が各団体との懸け橋となってまいります。

我々が目指すべき「明るい豊かな社会の実現」には、笑顔が必要不可欠です。時には様々な問題が生じ笑顔になれない時があるかもしれません。苦しい時こそ笑顔になる、前を向くことで気持ちが前向きになります。誰かの笑顔につられて自分も笑顔になる。笑顔は他人に移るものであり、年齢や性別、職業や国籍の壁を越えて理解し合える共通の表現です。家庭や地域に笑顔が咲くことが「明るい豊かな社会の実現」であり、今年一年メンバー一丸となり「笑顔の種」を蒔いてまいります。どうぞ一年間よろしくお願いいたします。